【セブ島で出逢った素敵な少女】
彼女の名前はチェリー
セブ島の友達の子供で
小学校に通ってる
10歳の女の子
土曜日は学校が休みだから
ランチを食べたあと
一緒に遊ぶことになったんだ
何して遊ぶかと思ったら、、
医学の参考書のクイズ当て!!
ボロボロになった一冊の参考書を
大事そうに抱えて持ってきた
よく見るとその参考書は紙が破けて
抱えていないとバラバラになってしまう
問題の解答欄には鉛筆で
びっしりと答えが書いてある
きっとこの医学書のクイズを
何回も何回も解いているんだと思う
こんなにボロボロになるまで
同じ参考書を使って勉強を
今までやったことがあるか!?
俺にはなかった、、
唯一、
小学校で使っていた国語の辞書だけは
何年も使っていたから
ボロボロになったのを覚えている
『質問します』
チェリーは次々と
医学の問題を出し始めた
小学生レベルの問題だから
簡単な問題かと思ったら
すべて英語で質問されるから
意味を理解するのが一苦労
蝶番関節は次のうちどれ?とか
心臓の機能についてとか、
骨や骨格の役割などなど、
1時間くらいクイズをやったかな(笑)
途中で集中力が途切れて
眠りそうになると
腕をパシンと叩かれて
『やる気がないなら
ベッドへ行きなさい』と
意外とスパルタな女の子だ
初めて逢った頃はとてもシャイで
何を話してるか分からないような
小さな声で挨拶したり
恥ずかしそうに隠れたりしてたのに
何回も会ううちに
とびっきりの笑顔を
見せるようになってきた
しかも、、
勉強となると意外と厳しい
まるで小学校の教室で
先生に叱られてるような緊張感の中、
医学のクイズは続いていた
そろそろクイズを
終わりにしようとした頃、
チェリーにいくつか質問してみた
『チェリー、何で医学のクイズが好きなの?』
10歳のチェリーは自分の夢を語ってくれた
『お医者さんになっていっぱい仕事してパパとママに立派なお家を建ててあげるの』
彼女の家はコンクリートだが
決して裕福な家庭とは言えない
テレビも洗濯機も冷蔵庫もない
もちろんスマホもタブレットも
高くて両親は持っていない
お風呂もないからタライに水を入れて
石鹸だけで身体を洗っている環境だ
どうやら医学の参考書を
読んでいることが好きらしい
こんな娘がドクターになったら
きっと美人で凄腕のドクターに
なることだろう
『俺が病気になったら治してね』
そう言うと、、
チェリーはあどけない
子供の笑顔をみせてニコッと笑った
土曜日の午後の昼下がり
ランチの後でめちゃくちゃ眠かったけど
素敵な瞬間を過ごすことが出来た
チェリーがドクターになって
沢山の患者さんを手助けして
パパとママに立派な家を
建てる日が来るのが楽しみだ
セブ島の素敵な出逢いに感謝します。
チェリー勉強頑張ってね!!!
ありがとうございます(*^^*)